ロックが英語の先生だった

真面目な高校生ではなかったけれど、英語の勉強だけは苦にならなかった。
あの頃の私を夢中にさせてくれた、80’sロックスター達に感謝なのです。

80’sロックに夢中だった高校時代

世代がバレバレなのですが、中学から高校にかけてが80’s HR/HMが大盛り上がりしていた頃でして。
小林克也さんのBest Hit USAを欠かさず観て、月刊Music Lifeを愛読。
貸しレコード屋で好きなアーティストのアルバムを借りて、自分セレクションのカセットテープを作っていました。
すっかり常連になってからは、貸しレコード屋の店長さんに選曲したリストとカセットテープを渡すと、録音済みのテープをバックしてくれるというシステムが構築され、とってもありがたかったです。

手書きの歌詞カードを見て歌いまくる

今なら、ネットで検索すればいろんな歌の歌詞は出てくるし、そもそも手元に歌詞カードを置かなくても、スマホのカラオケアプリでお手軽に歌詞を見ながら歌うことができますが、80’sの世の中にスマホはありません。
ではどうするかというと、借りたアルバムジャケットの内側に印刷された歌詞をノートに書き写す。
一心不乱に写す。
写経なのかな、と思うくらいに。

そうすると、たまに英語の授業で習った単語や言い回しや構文が出てきたりするのです。
教科書を眺めても全くピンとこなかった言葉が、大好きなアーティストが歌うことで胸にスットンスットン落ち始める。
さらに、カセットテープに合わせて歌詞を見ながら何度も歌っているうちに、いつの日かそらで歌えるようになっていたりして。

本人は英語の勉強をしているつもりはなくとも、自然と覚えてしまった言葉が貯まり始めていたのです。

想いよ届け!ファンレターを送りまくる

そろそろ末期症状です。
アーティストに自分の想いを伝えたい。
極東の小さな島国の女子が、あなたのことを応援しているんだよってことを知ってほしい。
思春期のエネルギーは止まるところを知りません。
ついにファンレターを書こうと思い立ちましたが、何を書いて良いのかわからない。

本屋に走った私がゲットしたのは、「英文ファン・レター&文例集」でした。
これです。
いまだに大事に持っています。

このような文例がたくさん載っていて、組み合わせれば言いたいことが大体書けました。
本当に読んでくれているかは分からないけど、なんとか印象に残るため、日本っぽい絵葉書でどんどん送りまくろう。

そうすると、文例を組み合わせるだけの文から、少しずつ自分なりのアレンジを加えるようになり、英語の文を書くことに慣れていったのです。

そのまま続けていれば、今も英語を聞いたり書いたり話したりできたのかもしれません。
残念ながら、大学に進学した後は他のことで忙しくなってしまい、音楽はCDを買って聞くようになり、ファンレターを送ることもなくなったため、英語と疎遠になってしまったのでした。